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住まいるアドバイス Vol.7 フローリングのトラブル解消とお手入れ

[阪急不動産お客さまセンター 2014年06月07日]

 今年もまた梅雨の時期がやってきました。昨年と比べて梅雨入りが遅いようなので、少しは初夏らしい陽気を楽しめるでしょうか。とは言うものの、梅雨の時期は湿気が高く、洗濯物が乾きにくかったり、掃除をしてもフローリングがベタベタしますね。
 そういえば、フローリングがギシギシと音がするのもこの時期ではありませんか?お手入れをしていてもフローリングからギシギシ音がするのは何故でしょうか。今回はフローリングの特性やお手入れ方法などのお話をしたいと思います。

 みなさまのお部屋のフローリングがどのような種類かご存知ですか?
マンションの多くは、床暖房に使用できたり、ワックスフリーであったり、遮音性能など目的によって種類を選べることができるため、「複合フローリング」が採用されています。「複合フローリング」は合板に薄く削った木の単板を張った「単板フローリング」と、合板に木目をプリントした特殊シートを張った「シートフローリング」の二種類があります。
また、「複合フローリング」の工法として、コンクリート床に直に接着固定している「直張り工法」と、コンクリート床に支持脚を立て下地床板を張り、その上に接着、釘止めにて固定している「二重床工法」に大きく分かれます。

 では、「直張り工法」と「二重床工法」には工法以外にどのような違いがあるのでしょうか?
各メーカーの直貼り用も二重床用もさまざまな性能のフローリング商品がありますが、最大に違う点は踏み心地です。左は直張り用のシートフローリングの断面の写真です。裏側にクッション材を使用していますので、歩いた時に柔らかく沈むような感じがします。「もしかするとフローリングの不具合かも」と思うかもしれませんが、フローリングの特性なのでご安心ください。それとは異なり、一般的な二重床の仕様の場合、歩いた時に沈むような感じはありません。
 踏み心地ですが、床暖房を設置している箇所と設置していない箇所でも歩行感が違います。

 工法や性能が違っても、木でできている複合フローリングは、窓際など日光があたる箇所とあたらない箇所では色合いに差が生じます。また、季節や自然環境、お部屋の過ごし方などで室内の湿度が高くなると、フローリングは空気中の湿気を含み木が伸び、逆に乾燥する時期では湿気をはき出し木が収縮する性質があります。
 この伸縮により、フローリングが床鳴りしたり、踏み込んだ際にフローリングの継ぎ目に隙間ができたりすることがありますが、これはフローリングが木で出来ている以上、やむを得ない現象でもあります。しかし、反りや継ぎ目部分が浮いてくると、見た目も歩行時も気になってしまいますね。
 では、木の特性上ある程度やむを得ませんが、どうすれば少しでも木の伸縮を抑えることができるのでしょうか。

 一番良い方法は、湿気の多い時期は除湿器、乾燥する日は加湿器などを活用し、室内を適度な湿度に保つことです。加湿器を使う場合は、吹出口付近の床が濡れることがありますので、こまめに拭いたり、吹出口の方向を変えたりしてください。また、除湿の為にエアコンを使う場合も、常に同じところに風が当たらないよう風向きを変えてください。「湿度が高くムシムシする時は窓を開けて換気!」という方は、お気を付けください。雨天時などの湿気が高い日に窓を開けると、換気どころか外の水分を部屋の中に入れることになり、より湿度があがってしまいます。
 他にもフローリングの伸縮をなるべく防ぐために、直射日光はできるだけ遮り、お手入れをする時には水気が残らないよう乾拭きをしてください。

 フローリングの特性でもお話をしましたが、フローリングは水気がとても苦手です。水をこぼしてしまったり、窓を閉め忘れて雨が吹き込んでしまったり、長時間拭き取らずに濡れたままにしておくと、シミ・変色・ひび割れ・波打ちの原因となります(左写真:長時間拭き取らずに濡れたままにしていたため、表面が膨れてきた)。
 キッチン周辺など、常に水が飛び散るおそれがある場所ではマットを敷いて表面を保護しましょう。また、大量に水をこぼしてしまった時は、すぐに拭いて乾かしてください。フローリングの下地まで水が浸み込んでいる場合、数日経ってからフローリングの表面がぶつぶつと膨れてくることもありますので、表面を拭き取っても1週間程度注意して表面の状況を見てください。
※キッチンマットを使用している場合、漏水に気付きにくいことがありますので、時々、キッチンマットの下を確認してください。

 左はキャスター付きの椅子を使用していた為、フローリングの表面が剥がれ、削れた写真です。フローリングによってはキャスター付きの椅子や家具、車椅子などを直接使用しても傷が付きにくい製品もありますが、金属製や球型のキャスターや使用状況によっては傷が付いてしまうことがあります。
 傷が付きにくい製品でも、傷がまったくつかないというわけではありませんので、長時間使用する場合はチェアマットやカーペットを敷いてフローリングの表面を保護していただくことをおすすめします。
 キャスター付きではなくても、ピアノや冷蔵庫など重い家具、家電製品を長時間同じ場所に置くと収納物の重量や家具・家電製品の脚の形状によってフローリングがへこんだり、跡形がつく場合がありますので、保護板などを敷いて重量を分散させましょう。

 「床暖房が設置されているフローリングに家具を置いても大丈夫でしょうか?」というお問合せを受けます。床暖房には熱源体が組み込まれていたり、温水パイプが通ったりしているので、以下の点をご注意ください。
 まず、重いものや床暖房に接する面が大きいものは、熱がこもってしまうと床面が傷んだり、家具が変形してしまう可能性があります。床暖房の上にホットカーペットを併用した場合も熱がこもって傷む可能性があります。
 床暖房中、床面に長時間接していますと低温やけどが発生するおそれがありますのでお子様(特に乳幼児)にはまわりの方が充分に気を付けてあげてください。

 最後にフローリングの日常のお手入れですが、ゴミやホコリを取り除き、乾いた雑巾でカラ拭きしてください。汚れがカラ拭きで落ちない場合は、雑巾を水で濡らし固くしぼってから拭き取り、使用後は乾拭きをしてください。また、スチームモップを使ったり、水で濡れている箇所を化学雑巾で拭いたり、研磨剤で表面を削ることは絶対にしないでください。
 フローリングを美しく長持ちさせるために、ワックスがけをする方も多いと思いますが、基本的にワックスがけの必要がない製品もありますので、どのようなワックスが適しているのか、自分でワックスがけができるのかなどは取扱説明書を確認しましょう。

 木はフローリングになっても自然素材ですので、快適に美しく、より長持ちするよう適切な利用とお手入れを心がけましょう。過去に掲載しました住まいるアドバイスVol.2・3の結露や換気も今回のフローリングと関係がありますので、読み返していただくと参考になることがあるかも知れません。
 次回は、フローリングの湿気にも関係する台風時の備えについてお話したいと思います。

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