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住まいるアドバイス Vol.34 防災・避難訓練

[阪急不動産お客さまセンター 2017年08月04日]

 梅雨が明ける前から、厳しい暑さが続いておりますが、いかがお凌ぎでしょうか。この時期になると、より一層、熱中症に気を付けなければいけません。
最近では色々な対策グッズが販売され、塩分を摂取できる飲み物や飴、冷却スプレーなどを持ち歩いている方も多いのでは。対策グッズも大切ですが、ぐっすりと眠る環境を整え、バランスの良い食事をとり、熱中症にかかりにくい体づくりに心がけましょう。

 さて、夏に気を付けたいのは、熱中症や日射病だけではありません。テレビでも報じられている激しい雨が数時間にわたって降り続く集中豪雨や、突発的に発生し局地的に限られた地域に降る局地的大雨、台風・竜巻等の発生など、夏はこのような極端な気象変動による災害の発生率が高くなります。住まいるアドバイスVol.8「備えあれば憂いなし、台風が来る前に」ではおもに、風水害の防災についてお伝えしましたが、今回は、様々な災害時の防災や避難についてお話したいと思います。

 2012年の災害対策基本法の改正で、国や地方公共団体などが防災教育を行うことが努力義務化されたこともあり、近年みなさまの防災に対する意識は高くなり、非常食品や簡易トイレなどの防災グッズも購入しやすくなりました。水を入れるだけで使える電池や、火がなくても水を入れるだけでお湯を沸かすことができる発熱材入りの湯わかしボックスなど、日々防災グッズは進化し続けています。防災グッズはマンションの管理組合で備蓄している場合もありますので、一度何が備蓄されているのか確認されることをお奨めします。
 また、ハザードマップ(被災想定区域や避難場所、避難経路などの防災関係施設の位置などを表示した地図)が市町村から配布されていたり、市町村のホームページから確認することができるようになり、地域で起こりうる災害を調べることができるようにもなりました。

 しかし、『備え』は備えて終わりではありません。電池は使える状態か、懐中電灯やラジオは正常に作動するのか、非常食の賞味期限や消毒薬の使用期限が過ぎていないか定期的に点検が必要です。せっかくの備えも必要な時に使えないと困ってしまいます。
頻繁に点検する必要はないかも知れませんが、1年に1回防災グッズを点検する日を決めたり、防災グッズを入れている箱や袋に、それぞれの期限を記載して、期限が分かるようにしておくのもひとつの方法です。

 ところで、みなさまは防災訓練や避難訓練に参加されていますか?『訓練が役立つかどうか分からないので参加しない』というお声もあるようですが、訓練で体験しておくことも大切です。テレビやインターネットなどで様々な情報を収集することはできますが、実際に訓練を体験していないと分からないこともあります。
 避難場所までの経路や、避難道具の使い方など、いざという時に困らないためにも、マンションの管理組合や地域が主催している訓練には積極的に参加しましょう。

 また、防災体験学習を実施している施設が全国にあります。体験学習できる内容は、施設によって異なりますが、災害時に必要な行動を体験することで、わかりやすく災害について考え、学べるよう工夫された施設となっています。
 今回、どのような防災体験学習を受けることができるのか、大阪市立阿倍野防災センターに行ってきました。
※大阪市立阿倍野防災センターのご予約は6ヶ月前から受け付けておりますので、事前にお電話にてご予約ください。

 まず、『バーチャル地震コーナー』で大地震発生の状況をリアルに再現します。続いて、『火災発生防止コーナー』では地震発生直後の二次災害を防ぐために、ガスコンロや電化製品など火災発生の危険性があるものを止めます。
その後は、煙(人体に無害)が充満している廊下を通って避難し、消火器を使って初期消火を体験します。食堂の厨房から火災が発生と画面に表示され、①消火器上部の安全栓を抜く ②ホース、ノズルを火元に向ける ③レバーを強くにぎり燃えている物に直接放射(水が出ます) の手順で消火します。
 消火器の大きさにもよりますが家庭用の消火器では消火剤が放射されるのは約15秒です。また、初期消火が可能な目安は、炎が天井に燃え移るまでのおよそ2分30秒といわれておりますので、天井まで火がまわった時は避難や通報を優先しましょう。

 携帯電話が普及し、最近ではあまり利用されなくなった公衆電話ですが、災害などの緊急時において電話が混み合い、通信規制が実施される場合であっても、通信規制の対象外として優先的に取り扱われたり、停電時でも電話をかけられたりします。
 『通報コーナー』ではアナログ公衆電話を使って、火災や事故などの状況を詳しく通報する練習をします。緊急通報の際、硬貨やテレホンカードは不要で、アナログ公衆電話(左写真)の場合、緊急通報ボタンを押した後、119番などをダイヤルします。データ通信用の端子があるデジタル公衆電話の場合、緊急通報ボタンがありませんので、受話器を上げ、そのまま119番などをダイヤルします。

 その後は可搬式ポンプ(人力で搬送できる大きさの消防用ポンプで、市内の公園、学校などの消防ポンプ収納庫に保管されています)の起動・放水・消火までの手順を学び、ジャッキを使って家具の下敷きになった人を救助する『救出コーナー』、ネクタイやハンカチなど家にあるものを使って行う止血や骨折の固定などを学ぶ『応急救護コーナー』、地震直後の街並みを再現したセットを使って、落ちかけの看板や切れた電線、むき出しのガス管などの危険性を学習します。
 普段は保管されている可搬式ポンプを操作する機会はなかなかありませんので、実際に見て大きさや操作の確認ができる体験はとても重要です。

 最後の体験は起震装置を用いた『地震体験コーナー(事故防止のため、身長120cm以上の方が体験することができます)』です。過去に起きた8つの地震波を選択することができるのですが、今回は兵庫県南部地震と今後発生確率が高いといわれている南海プレート地震の揺れを体験しました。大きな揺れが長く続くプレート地震は、手摺を持っていないと立っていられないほどでした。
 今回、体験学習と分かっていても、消火作業や通報など慌ててしまうこともあり、このような体験も含め、防災訓練や避難訓練を継続的かつ定期的に実施することが大切だと感じました。
ただ、毎回同じ訓練を行うのではなく、住民同士で訓練方法や、防災上の問題点などを話し合って意識を啓発できるような訓練が必要かも知れません。

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